エッセイ

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関税交渉とアラスカLNG(2025.8月号)

トランプ大統領が次々と繰り出すMAGA政策は、先行きがまったく不透明な混乱を世界の政治経済、さらには社会にもたらしている(MAGAは Make America Great Again「アメリカを再び偉大に」の頭文字を並べた略語で、トランプが...
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夢の現実 リチウムイオン電池(2025.7月号)

吉野彰博士がノーベル化学賞を受賞した2019年以降、リチウムイオン電池についての理解と期待が高まった。それを機にパソコンやスマホなど自分たちの生活の身近にある便利なIT機器の、目に見える小型化と軽量化に関わる重要な要素だと知った人が多かった...
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電池を「非専門的」に語ると(2025.6月号)

専門家は難しいこと知っているが、やさしいことも難しく語る癖がある――こう喝破したのは誰であったか。同感する私は、だから本稿では電池について「非専門」の立場で述べることにしよう。 まず「電池」を見て、私たちはそれが電池だと認識する知識を持って...
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ラジオとは無線音声通信だ(2025.5月号)

今年は昭和百年であるとともに、放送百年だそうだ。「昭和百年」は1926年12月25日から31日までを昭和元年とし、そのまま続いたとすると今年が百年にあたるという意味である。実際の元号が1989年1月8日以降は平成、2019年5月1日以降は令...
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原発、ゼロから活用に大転換(2025.4月号)

佐々木朗希投手は3月11日(日本時間)、所属するドジャース球団を通じてコメントを発表した。「自分が小学生だったあの日から14年という月日がたち、今こうして新しい挑戦をさせてもらえることに、これまで支えてもらったたくさんの人たちに対して、改め...
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広重の「十七番」は興津宿(2025.3月号)

立春が過ぎているのに最強寒波の警報が連発されて、日本列島が広く大雪に見舞われた週末(2月9日まで)だった。さいわい私の寓居がある静岡県の東部は例年、雪が降ることが少なく、今年も霊峰富士の冠雪を美しく眺められて有難くは思ったが、前住の近江の湖...
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事業家ジョージ・ミッチェル(2025.2月号)

先月号でシェール革命が終焉したのか否かを扱った際に、シェールガス採掘の成功の鍵となった技術革新を推進した企業家については名前も触れず、わずかに3行、しかもカッコ書きの中で、(1998年にミッチェル・エナジーが製法開発に成功し、2006年に商...