見えないLPガス個社の未来(9月22日号)

LPガス業界人のリテラシー

LPガス業界人のためのリテラシー向上講座 ③
エネルギー事業コンサルタント 角田 憲司

LPガスビジョンに個社の絵姿は登場しない


都市ガス業界では第7次エネルギー基本計画が現実解にシフトしたことを受けて、2050年に向けたガスビジョンをこの6月にリメイクした。加えて8月下旬から始まった「ガス事業環境整備WG」の中で、地方の都市ガス事業の将来的なあり方、端的に言えば、「地方の都市ガス事業は持続可能なのか」も議題として取り上げる。
一方、LPガス業界内でもこれまで各種の将来ビジョンが策定されてきた。また日本LP ガス協会では2050年に向けた産業ビジョンの改訂を予定している(11月上旬発表予定)。

両業界とも2050年というカーボンニュートラル上の区切りを意識し、持続可能なガス産業の在り方をテーマにしているが、両者には決定的に違うことがある。それは都市ガスでは「原料(ガス)」「産業(業界)」に加えて「事業者(企業)」の側面から都市ガスの持続可能性を検討するのに対し、LPガスでは「事業者(企業)」の側面からの検討がほとんど行われないことである。

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エネルギー事業コンサルタント 角田 憲司
プロフィール
1978年東京ガスに入社、家庭用営業・マーケティング、熱量変更部門、卸営業などに従事、千葉ガス社長、日本ガス協会地方支援担当理事を経て、現在、コンサルティングなどを行う。
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