大阪ガスは3月17日、パナソニックエレクトリックワークス社と、電力需給安定化を目指しEV(電気自動車)充電を対象としたDR(デマンドレスポンス)の共同実証を開始すると発表した。DRは、電力需給バランス調整のため、電力消費者が電力会社やアグリゲーター(需給バランスを調整する事業者)の要請に応じ電力使用量を増減させる仕組み。電力系統の安定化や再生可能エネルギーの導入拡大に貢献できる。
電力供給量は、再生可能エネルギー導入拡大で天候などの影響を受けやすくなった。一方、EV普及に伴い家庭の充電需要増加が見込まれている。こうした状況下で、EVなど家庭内分散型電源を活用した電力需給安定化への貢献が期待される。大阪ガスは、電気料金メニューのオプションメニューとして、節電量に応じてポイントを付与する「節電オプション」提供している。電力需要が高まる夏・冬は節電、再生可能エネルギー由来の電力が余剰となる春・秋には電力使用時間帯の変更に協力してもらえばポイントを付与するサービス。
実証では、2026年6月から12月までの期間、関西エリアの戸建住宅50世帯を対象に、大阪ガスの「節電オプション」とパナソニックエレクトリックワークス社提供の「おうちEV充電サービス」アプリを連携させ、遠隔でEV充電を制御する。具体的には、「節電オプション」で節電や電力使用時間帯の変更を要請する機会などに、大阪ガスが作成する充電計画に基づき、パナソニックがIoT EVコンセントを通じてEV充電を自動制御すす。制御後は、大阪ガスが充電実績と電力市場価格をかけあわせて、制御による電力需給調整力の創出可能性を検証する。また、参加者の利便性・受容性についても確認を行う。
大阪ガス子会社の大阪ガスマーケティングとパナソニックエレクトリックワークス社は、24年8月から25年3月にかけて、EV充電器、エネファーム、家電などの機器を組み合わせて制御し、住戸単位での最適制御や住戸全体でDRを実施する実証を行った。今回の実証では、今後普及が見込まれるEV充電に焦点を当て、さらに最適化を図り、顧客の手間を増やさず柔軟に調整できる社会の実現を目指す。
大ガスとパナソニック、EV対象にDR共同実証 電力需給バランス調整
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