ニチガス、初のTV通販CM放映 ハイブリッド給湯器普及を加速

企業動向

 日本瓦斯(=ニチガス、東京都渋谷区、柏谷邦彦社長)は3月1日から、グループ初となるテレビショッピング形式のCM放映を開始する。物価高騰を背景に、消費者の光熱費負担を軽減できるハイブリッド給湯器の販売促進を強化。同機器の普及を通じて、家庭部門の脱炭素化とエネルギー需給の安定化にも寄与していく。


 今回のテレビショッピングCMには、同社の社員が自ら出演する 。紹介するのはリンナイ製のプラグインモデル「ECO ONE X5(エコワンエックスファイブ)」で、ガス給湯器の瞬発力と電気ヒートポンプの効率性を兼ね備えた製品。

社員が登場し経済性や環境性能を訴求

 CMでは、従来型のガス給湯器と比較して年間の給湯光熱費を約6万円削減できる経済性や、CO2排出量を約46%削減できる環境性能を強調する。また、水まわりの掃除負担を軽減する「ウルトラファインバブル」機能についても詳しく紹介し、生活の利便性向上を訴求する。

 放映エリアは、関東エリア、静岡県、山梨県。120秒のロングCMを「今が替え時篇」と「ウルトラファインバブル篇」の2パターン用意し、幅広い層への認知拡大を図る。 価格面でも戦略的な打ち出しを行う。メーカー希望小売価格101万6290円のところ、CM限定価格として49万8000円(いずれも税込み)で提供する。さらに、資源エネルギー庁が実施する「給湯省エネ2026事業」の対象製品であることから、最大12万円の補助金受給が可能だ。

 同社は2026年1月末までに累計1万5000台のハイブリッド給湯器の販売実績を持つ。高額な初期費用が普及の壁となりやすい新型機器において、大幅な割引と補助金を組み合わせることで、買い替え需要を強力に喚起する。

 今回の取り組みは、単なる機器販売にとどまらない。背景には、AIやデータセンターの台頭による電力需要のひっ迫や、再生可能エネルギーの導入拡大に伴うエネルギー需給の不安定化がある。

 同社は、ハイブリッド給湯器をガスと電気の切り替えによって電力需要のピークカットや系統安定化に貢献できる「総合エネルギー調整力」の鍵と位置づけている。今後は現在開発中のスマートリモコンと連動させることで、顧客宅のスマートハウス化を推進し、地域単位でのスマートコミュニティ構築を目指していく方針だ。