
服部産業(山口県萩市、服部和彦社長)は、「サービススタッフ」の育成に力を入れている。5年前、営業部門の組織変更を行い、水道、家電、LPガスに分かれていた営業部門を統合。一人の営業マンが担当顧客に全ての商品を自らの責任で提案する体制に変更した。加えて販売から施工までもこなす担当者を「サービススタッフ」と呼び、ベテラン社員の特に工事技術の継承を図っているところだ。技術の平準化ができれば、皆が適時適所で業務ができて休暇もとりやすくなり働き方改革にもつながる。服部社長は「ガス機器、家電製品など、たいていネット販売の方が安い。販売だけでなく、取り付けを含めて全ての問題を解決できるからこそ当社を頼ってくれる」と話す。
育成方法はさまざまだが、これから工事技術の動画をクラウド上に残すことも始める。中小企業の技能承継を支援するサービス「テック・バンク」(山口フィナンシャルグループ)を使い、動画マニュアルを活用して作業を標準化し、育成管理や技能評価などを体系的にできるよう保存する。例えば保安点検でも、テキストや図面で注意事項が添えられたベテラン社員の実演動画を社内研修に使ったり、現場でもネットを介してチェックできる。施工などだけでなく、事務や営業スキルなどにも広げていく意向だ。
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