月刊LPガス エッセイ★湯川 裕光
タイトルのように「金銀・」と三つを並べると、オリンピックやパラリンピックのメダルの色だけでなく、1位、2位、3位という「序列」を示すものという認識までが定着している。これはフランス貴族出身の教育者だったクーベルタンが近代オリンピック運動を提唱し、その開催が実現した際、勝者の栄誉を称える葉冠に添えて金・銀・銅のメダルを与えたことから世界に広まった文化的慣習である。葉冠はオリーブの木で編んだ冠に月桂樹(ローリエ)の小枝を挿して飾ったので、オリーブ冠とも月桂冠ともいう。
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湯川裕光
作家。1950年、東京に生まれる。東京大学法学部卒業。『安土幻想』『小説古事記成立』など歴史小説を書き、『マンマ・ミーア!』『異国の丘』など、劇団四季のミュージカルの台本も手掛ける。『瑤泉院』は稲森いずみ、北大路欣也主演でテレビ東京の正月10時間ドラマの原作になった。現実政治に携わったこともある。

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