rDME混入へ製品検証予定
現行品の安全性を評価し情報提供

年頭所感

日本エルピーガス供給機器工業会 丸茂 等 会長

 昨年は、三部料金制の徹底を義務付ける液化石油ガス法の告示改正、第7次エネルギー基本計画の閣議決定などLPガス業界を取り巻く環境が大きく変化する中、業界の皆さまのご尽力によりLPガスの安定供給と安全が確保されたことを心より感謝申し上げる。
 2026年は、50年のカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが一層加速する年となる。その一環として、昨年、日本LPガス協会を中心にrDME(再生可能ジメチルエーテル)を混入したLPガスの使用に向けた検討が開始された。現在、30年の実用化に向け、保安面、環境面、制度面などさまざまな角度から検討が進められている。

 当工業会としても消費者にLPガスを安全にご使用いただくために第三者機関の力を借りながら独自に検証試験の実施を予定している。検証に当たっては、消費先に設置されている既存製品の交換が難しいことから、まずは現行製品の安全性について評価試験を行い、関係者の皆さまへ情報提供させていただく方針だ。その過程で、材料、特にゴム部品や樹脂部品に対して新たな評価が必要となった場合は、関係者とともに試験基準の検討に着手していくことも視野に入れている。
 一方、DXの推進も業界の大きな課題だ。LPガス業界におけるDXとしては、スマートメーターなどによるIoT技術と、近年、目覚ましい進化を遂げているAI技術の融合が必須となる。LPWA(低電力広域無線通信)の技術やスマートメーターの技術進歩により、さまざまな消費先データが取得できるようになった。また、集中監視システムの普及も補助金の活用などで、24年度末時点で全LPガス世帯の約6割に達し大幅に増加した。
 ここにAI技術を導入することで、配送の合理化や保安業務の代替など人手不足が問題視されている業界の課題を解決し、安定供給や保安確保をより強固なものとすることが可能になると考えている。
 安定供給や保安の確保は、われわれLPガス業界に携わる者の使命であり、社会からの信頼の基盤となる。当工業会としても製品の品質向上を通じて、業界の皆さまとともにLPガス業界の未来を切り拓くべく、挑戦を続けていく。