シナネンホールディングス 中込 太郎 社長

2025年12月8日、青森県東方沖で最大震度6強の地震が発生した。被災された全ての方々にお見舞いを申し上げる。当社グループでも、今回の地震により事業エリアの一部が被災地となっているが、現時点で大きな被害は確認されていない。一日も早く日常生活に戻ることができるよう、引き続き早期復旧に向けてグループ一丸となって全力で取り組んでいく。
25年の国内情勢を振り返ると、高市早苗氏が日本で初めて女性として総理大臣に就任、日経平均株価が初の5万円台を突破するなど、日本にとって新たな変革の兆しが見える一年となった。持続可能な社会を見据え、今こそ変わらなければならないという強い覚悟のもと、日本全体が歩みを進めている、そう感じている。
こうした中で当社グループもまさに、企業変革に取り組んでいる。27年に向けた5カ年の第三次中期経営計画のなかで、25年は「国内事業基盤の再整備」と「リテールサービス戦略の強化」を成長戦略の軸に据え、抜本的な事業構造改革を進めてきた。既報のとおり、今年4月には、当社グループのミライフ西日本、ミライフ、ミライフ東日本、シナネン各社を統合し、新生・シナネンを発足する。これは、当社グループがこれから大きな飛躍を遂げるためのスタートラインにすぎない。
国内市場は、人口減少、少子高齢化などの影響から、エンドユーザーの需要減少が見込まれる中、これからも企業としての持続的な成長を叶えるには、LPガス・石油製品を中心とした既存のエネルギー事業に依存した利益構造を抜本的に変えていかなくてはならない。
当社グループは、各地域に拠点を構え、お客さまに寄り添ったビジネスを展開してきた。お客さまに近いところで、長年にわたり、安全・安定的なエネルギー供給を中心に、さまざまなサービスを提供してきたことこそが、私たちの何よりの強みだ。こうした強みを生かして、新生・シナネンを中心に、ユーザーファーストの視点を徹底しながら、これまで各事業会社で展開してきたサービス・商材を融合し、ワンストップでお客さまにさまざまなサービスを提供していく。エネルギーにとどまらず、エネルギーを供給する建物全体、ひいては地域全体へと視野を広げていき、地域のお客さまのライフサイクルコストをカバーすることで、地域になくてはならない企業グループを目指していく。加えて、新たな低炭素ソリューションの開発・提供にも注力し、50年の脱炭素社会の実現を見据えた中長期的な成長を実現していく所存だ。
サービス企業へと変革するうえで、最も重要なのは「人財」だ。私の経営信条は、「利は現場にあり」「利は外にあり」、そして「利は人にあり」。サービスの価値は品質によって決まる。その品質を左右するのは、サービスを提供する”人”にほかならない。だからこそ、社員一人ひとりが、サービスパーソンとしての自負を持ち、お客さまに真心を込めたサービスを届けていくことが非常に重要になる。サービスの「品質」に徹底的にこだわり、そのための自己研鑽(けんさん)を欠かさない。現在取り組む風土改革では、プロフェッショナルなサービス人財としてのマインド醸成、スキルアップに注力している。社員一人ひとりがもつ個の「チカラ」を結集した「ワンチーム」体制となることで、社員個人の成長と会社の成長を両輪とし、企業変革を加速させることができると考えている。
27年4月には当社グループは創業100周年を迎える。記念すべき時まで、いよいよ残り1年ほどとなった。先人たちが灯し続けてくれたエネルギーの炎を100周年以降もサービスの炎として地域で灯し続けていくためにグループ一丸となって挑戦を続け、持続的な成長を実現していく。

