クラブネッツ、サービス導入企業が利点など発表 北信ガスの市川社長ら登壇

未分類

クラブネッツ(東京都渋谷区、冨安仁社長)は6日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで同社のサービスを紹介するイベント「ENERGY CONFERENCE(エネルギーカンファレンス)」を開き、約180人が来場した。既に同社のサービスを導入している企業の代表者が同社社員のインタビューに応じる形式でメリット・効果、課題を語った。

北信ガス(長野県中野市、市川博信社長)の市川社長は「顧客との接点強化の呼び水として」CNポイントを導入したと説明。支払い額に対してポイントを付けていることについて「売上額に付けるのではなく、あくまで回収した金額に付けている。細かい違いと思われるかもしれないが、ちりも積もれば山だ」と効果を強調した。

改正省令施行による商慣行是正で「われわれLPガス事業者は今後ガチンコの殴り合いのサービス・価格の勝負をしなければいけなくなる。一方、ITやDXは会社の規模と関係なく効果があるのが利点」として早期のサービス導入を勧めた。

服部産業(山口県萩市、服部和彦社長)の服部社長は、ウェブを活用したバーチャル空間で展示会を開催するREMOTEを導入していることを紹介。オンラインでガス展を行ったことで30~40歳台の加入が増え「LINE登録者の若返りが起きた」とメリットを話した。

同社の営業員も顧客宅でLINEに接続して製品やサービスの説明を行っていることを紹介し、「LINEは配信のために使うと思い込んでいた私にとって予想もしていない使い方だった」とコメント。今後は「定期的にアンケートを取りニーズを探りながら、特定の配信先に特定の情報を送り販促などにつなげたい」と話した。

山陰酸素工業(鳥取県米子市、並河元社長)の岩田剛取締役執行役員エネルギー事業部長は、同社がLPガス顧客の囲い込みのため2017年から独自のポイント制度を運用していたものの、ポイントの利用が振るわなかったと回顧。24年1月にCNポイントに切り替えると、大手企業のポイントと交換できることから、会員数が飛躍的に増えたと振り返った。同社ではポイントサービス対象者を①戸建てまたは分譲マンションで家庭用としてLPガスを使っている②同社のウェブ会員サイトに登録済み③LPガス料金の支払い方法が口座振替またはクレジットカード払い―の顧客に限定している。その理由について、岩田事業部長は「LPガス料金の未収率を下げる目的もあり、賃貸集合住宅のユーザーは対象から外している」と説明した。

CNポイント制度と同じ時期にクラブネッツの支援を受けてLINE公式アカウントを導入した。特に寒波到来前のガス給湯器の凍結防止の注意喚起や地震後のガスメーター復旧方法の情報発信でLINEが役立っていると紹介した。

地域の店舗で使えるWeb地域優待券もLINEで発行・運用している。優待券運用を通じた地域貢献に取り組む意義を「地域の店舗は大事なガス顧客。ガスを供給させていただいているご縁を大事にしてガス利用者、店舗、当社の三方良しを目指している」と話した。

右から北信ガスの市川社長、クラブネッツの里野弘和インダストリー事業本部部長
右から服部産業の服部社長、クラブネッツの佐野智行インダストリー事業本部課長
右から山陰酸素工業の岩田取締役執行役員エネルギー事業部長、クラブネッツインダストリー事業本部の久保田貴大課長代理