サンリン(長野県山形村、塩原規男社長)は3月31日、2025年度から3カ年の新中期経営計画を発表した。LPガスでは地域事業者との連携を強め収益を上げる機会を作り出すことと地域への持続可能な供給の実現を取り組みをテーマにしている。経営目標では、28年3月期に連結経常利益16億円以上、連結自己資本利益率(ROE)5%以上、連結配当性向35%以上と設定した。
経営戦略の一つにエネルギー関連事業の深化を挙げ「サンリンファン」を増やすことと、持続可能なエネルギー供給をチャンスと捉え収益力強化と効率性向上の両立を目指すことを基本方針に据えた。取り組みテーマではエネルギー取り引きの複合化、グループ総合力を生かした地域密着営業の実践や顧客のライフスタイルに合わせた情報発信などを挙げた。サービスステーション事業では拠点の戦略的再構築や油外サービス充実化を通じた収益構造の強化を目指す。経営戦略としては「食・住を軸とした事業領域の拡大」も挙げ、成長分野であるリフォーム事業の拡大と食・住をテーマにした新規事業の模索・開発に取り組むとしている。同社は30年度目標として非エネルギー分野の売上比率を2割にする意向を示している。
同社は34年に創業100周年を迎えることをにらみ、22~24年度の第1フェーズでは、企業グループ全体の連結業績から株主に配当として還元する割合を示す指標である連結配当性向で目標を上回る見込み。「低炭素社会に向けた挑戦チャレンジ24~ 1 0 0 年企業を目指して」を活動スローガンに、顧客数増加や業務効率化で収益性や資本効率を高める経営基盤作りに努めてきた。