鈴与商事、空調設備の電力消費削減を事業化 cynaps社と業務提携

企業動向

鈴与商事(静岡市、伊藤正彦社長)とcynaps(シナプス、東京都墨田区、岩屋雄介社長)は6月17日、cynapsが開発・提供するIoTプラットフォームによる空調管理システム「BA CLOUD(ビーエークラウド)」の事業推進を目的とした資本業務提携を行ったと連名で発表した。

「BA CLOUD」は、換気の最適制御によってエアコンの電力使用量を最大50%削減できるソリューション。大型商業施設やホテルなど複雑な建物構造でも営業を止めずに省エネを実現する同システムは、脱炭素・エネルギー効率化のための新たな選択肢となる。また、ワイヤレス&サーバーレスのIoTユニットを使用するので、既存建物への後付けを可能。

近年、空調設備のエネルギー消費が建物における電力使用量の大きな割合を占める中、環境負荷と運用コストの低減は、施設運営における重要な課題となっている。国際エネルギー機関(IEA)の試算によれば、2050年までに世界のエアコン台数は現在の3倍に増加し、エネルギー消費の増加が深刻化することが予想される。

今後、鈴与商事の事業基盤とcynapsのIoT技術を活用した開発力とのシナジーを通じて、環境配慮と経済合理性を両立するエネルギーソリューションを推進していく。