東京ガス(東京都港区、笹山晋一社長)と東京ガスエンジニアリングソリューションズ(=TGES、同、小西康弘社長)は8月7日、東京ガスグループ独自のレーザー式メタン検知技術と数値流体シミュレーション技術を使った自然環境下におけるメタン濃度の簡易計測・可視化技術の実証研究を開始したと発表した。また、宇宙航空研究開発機構(=JAXA)から同技術が水田からのメタン発生量の変化を簡易に計測する手法として活用できるかを評価する業務を受託したことも公表した。

レーザー式メタン検知技術は、メタンに吸収される赤外線レーザー光を照射し、地面などで乱反射したレーザー光の吸収量によりメタンガスの存在を瞬時に検知する手法。都市ガスの漏洩検査などにも広く使われているという。レーザー式メタン検知技術で計測したデータを、東京ガスが温熱環境評価などを通して培ってきた高精度な数値流体シミュレーション技術を用いて解析することで、水田から発生するメタンの拡散現象を周辺環境も踏まえて再現し、発生量削減効果の適切な評価につなげることを目指す。
東京ガスとTGESは、今回の取り組みを通じてメタン排出量削減により創出されるカーボンクレジットの定量評価に同計測技術を広く活用することによるカーボンクレジットの信頼性向上へ貢献することも見据える。