日本エルピーガス供給機器工業会、空き家の残置供給機器撤去を周知へ 総会で25年度事業計画など承認

業界動向

日本エルピーガス供給機器工業会(丸茂等会長)は19日、京都市のザ・サウザンド京都で第14回定時総会を開き、2024年度事業報告、25年度事業計画などを承認したほか、功労者表彰を行った。ハマイの河西聡社長のが同社の社長を退任にしたのに伴い、後任の河内茂社長を新たな理事に選任した。

あいさつに立った丸茂会長は、小中学校体育館の空調設備や自治体や病院への発電機、災害用バルクの導入が普及しつつあるとした上で、「こうした動きをさらに向上させるには事故の低減化はもちろんのこと、グリーンLPガスの開発促進は必要不可欠だ。第7次基本計画では、LPガスをクリーンエネルギーとして実用化するrDMEを混入した低炭素LPガスの導入支援も明記された。急ピッチでLPガス流通業界主導による調査・研究・実証試験が行われている。供給機器メーカーへの影響も小さくないことが予想されることから、情報収集に努め検証していきたい」と語った。

25年度事業計画は、重点事業に①製品安全高度化への対応②安全機器の普及促進と期限管理および点検の推進③製品知識、関連法規などについての教育活動――の3項目を掲げる。保安広報事業としては、集合装置の交換促進や容器交換時の注意事項をまとめた供給機器ニュース、調整器周りの注意事項をまとめたパワーポイント資料、配管用フレキ管の破損防止を促す消費者向けパンフレットを新規作成する。消費者向けパンフレットは、経済産業省から発表された事故集計の分析結果を踏まえ、草刈り時の破損事故などを注意喚起する内容になる。

地区会保安推進活動は、空き家の残置容器撤去時における供給設備の取り扱いの周知活動などを実施予定。空き家では容器を撤去後、調整器や高圧ホースが放置されるケースが多いが、空気に触れることで劣化してしまうため、再利用の防止などを求めていく考えだ。

表彰受賞者は次のとおり(敬称略、かっこ内は所属)。
遠藤賢二(I・T・O)、鈴木祐治 (桂精機製作所)、野間崇大(富士工器)、畠山裕二(東洋ガスメーター) 、田村欧盟(日本エルピーガス供給機器工業会)