三愛オブリガス九州(福岡市、宮原潤社長)は年4回の季刊で情報誌「すまいる」を発行している。B 5 判・8ページのフルカラーで発行部数は2万8000部。無料でガス機器の点検・修理を受けられ、施設優待などの特典もつく「オブリすまいるサービス」の会員に郵送している。
内容は、お勧めの旅行スポットを紹介する「九州てくてく散歩」、生活に役立つ取り組みなどを紹介する「すまいる知恵袋」のほか、調理法の工夫や季節に合わせたお勧めの献立を紹介するコーナー。企画提案・取材・イラストや記事の作成は外部の広告会社に依頼している。
クロスワードコーナーは、ページに組み込まれたはがきで応募し当選するとVISAギフト券3000円分が当たる。はがき裏面にはクロスワード答え記入欄のほかにアンケート欄を設け、季節に応じた需要家ニーズを探ることを目指している。最新刊2025年冬号では、暮らしで不便を感じているところや衣類乾燥機に興味があるかを質問した。回答内容は関連部署や営業所と共有する。「現在行っているキャンペーンの受け止めや今後行うキャンペーンの企画立案にも活用している」と渡邉氏。「アンケート回答はがきを付けることでコミュニケーションツールとなっている。アンケート回収率を高め、いかに商売に結び付けるかには、いつも頭を悩ませている」と話す。施工前後の写真とともにリフォーム事例を紹介するコーナーでは素材を広告会社に提供し記事を制作してもらっている。「当社でリフォームができることを知っている人は少ない。その周知が第一の狙い。写真を見て自分の家でもと、お客さまの潜在的なウォンツを刺激するのも狙い」と渡邉氏は明かす。
発行開始は15年前。フルカラーと郵送発送費でかなりのコストをかけているが、現在の形態を改める予定はない。企画・制作を担当する営業部需要開発課の渡邉奈央子氏は「季刊誌単独での費用対効果は考えていない」と話す。ページ数削減やモノクロページ導入も検討したことはあったが、「ポストに入っていて目立たないと。他の広告物の山の中に埋もれてしまうという理由で却下された」と話す。メールマガジン方式についても見てもらえないとの理由で見送った。現在はホームページに冊子のデータをPDF形式で掲載しているが、今後はHTML形式とし、ワード検索で検索できるように改良する。